バトン雪

「君にとって俺はこの雪みたいだというのか?欲望を満たしたらすぐ消える身勝手な男だと思ってるのか?」

さっきまでただ静かにアンジェの話を聞いていた男の目が怪しく光る。
男は何を思ったのか突然上着を脱ぐと無造作に放り投げた。引き締まった上半身が露わになる。
その均整の取れた体躯にアンジェは思わず息をのんだ。

どこをどうしてこの人を雪みたいだなんて私は思ってしまったの?

今自分の目の前に立つ男は、窓の外の荒れ狂う吹雪とは対照的に炎のように熱気を放っている。
露わになった上半身は軍人らしく硬くひきしまり、筋肉が大きく波を打っている。
あの腕に抱かれたら、あの胸に触れたら、どうなってしまうのだろう。
そんなことを考えてしまった自分を恥ずかしく思い、アンジェは頬を染め男から顔を背けた。

 

そんなアンジェの反応に男― オスカー ─は一歩踏み出す。
アンジェはびくりとし、顔をあげる。
いつのまにか鼻と鼻が触れるほど顔が近づいていた。
まっすぐと自分を見据えるアイスブルーの瞳に底知れぬ欲望の炎が揺らいでるのを見つけ、アンジェは震え上がった。彼は本気だ。

「試してみろよ。俺が雪のように冷たい男かどうかを」

 

───口説きバトンキーワード1 『雪』

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口説きバトンでラブシーン?書いてみようシリーズ。現在3種類です。
表に出すのは恥ずかしいのでこんなところで公開です(笑)

珍しくアンジェリーク二次創作。といっても名前と容姿だけ借りたようなものですが。
続きは全年齢向けサイトなので掲載できません(笑)
オス×アン(リモージュの方)びいきをここで表明してみたり。






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